進行中の
研究
プロジェクト
現在、望月研究室で行っている研究や社会的活動について紹介します。最新の研究成果に関しては、リサーチマップをご覧ください。
東日本大震災と生活の復興
本研究では、宮城県仙南地域(主に宮城県岩沼市と宮城県亘理郡亘理町)での10年以上わたるフィールドリサーチをもとに、そこで生活する人々の復興について考察を進めています。一人ひとりの生きがいの視点から復興や、被災された方々がこれまで生活してきた〈土地〉とどのように繋がり続けようとしているのかといったことに関心を持っています。具体的なテーマとして、震災復興と生きがいとしての農業、海岸防潮林の再生と市民活動、沿岸部におけるコミュニティの再構築について調査を行っています。
福島第一原発事故超長期避難における生活課題と支援
本研究では、2011年に発生した福島第一原発事故により「定住なき避難」の渦中にある超長期避難者が抱える問題と、そうした生活課題を支え合う関係性について、避難者/支援者双方の状況から検討し、原発事故がもたらした被害の全体像を捉えることを目的としています。具体的に①超長期避難者の生活課題と避難先コミュニティとの関係性、②避難元の地域社会(=ふるさと)との断絶と再構築、③「定住なき避難」から現代的コミュニティ論への理論的接合の3点について検討しています。
主に、東京都における避難者支援活動、静岡県における避難者支援活動、福島県浪江町の復興に関して調査を行っています。
*本研究は以下の研究助成により行っています。
・JSPS科学研究費22K20196
(研究活動スタート支援、研究代表 望月美希、2022.9~2024.3)
・スミセイ未来を強くする子育てプロジェクト女性研究者奨励賞による研究助成(研究代表 望月美希、2020.4~2023.3)
台風15号災害と復興支援
2022年9月23日に発生した台風15号により、静岡県全域で大きな被害がありました。これを受けて静岡大学情報学部望月研究室の学生有志で、復興支援ボランティア活動に参加してきました。2023年2月からは、静岡市清水区にある復興支援拠点「みんなの居場所 ふらっと」(静岡県ボランティア協会ほか市民、NPOによる共同運営)において、被災した地域の子どもたちにむけた学習支援活動「学習ひろば 教えっ子」を行っています。
*この活動は静岡県ボランティア協会、公益財団法人日本財団のご支援をいただき行っています。
*「みんなの居場所 ふらっと」は2024年3月を持ちまして閉所しました。この場に関わってくださった皆様に感謝いたします。
郊外開発と都市農業
日本の都市は高度経済成長期以降、都市部への人口集中、そして 都市圏の拡張として郊外開発がなされてきました。一方、東京をはじめとする大都市の周辺は、これまで農村地域として、人々が暮らしてきた空間でもあります。現代においても都市部とその周辺地域の住宅需要は依然として高く、都市農地/緑地の減少、都市農業の衰退が見られます。
この研究では、都市における農業者はどのような営農戦略を立てているのか、市民や行政は都市生活と農業の共存・共生についてどのような試みをしているのか、東京都市圏を主なフィールドとして考察しています。